Café 45 records

レコードが奏でる真空管の音色.。かつてのジャズ・ファンからレコードに興味ある若い人まで

「27年前に思い立ってから、二度の挫折を経て」と語る店主が2012年に開業。今年で9年目を迎えるこの店は、ずっと以前から営業しているかのような風合いのある雰囲気。店内には1,000を超えるレコードがあり、来店したゲストが気に入った音楽を好きに掛けられるほか、レコードの一部は購入することができる。バンドやＤＪが音合わせや演奏できるスペースもあり、店主との相談でスペースを借りることができる。

オトナの世代には懐しく、若者には新鮮なジャズやスピリットを真空管のどこか温もりのある響きで楽しんでほしい。

音色を楽しめる空間。

　「できるだけ自分の力でやりたかった」と語る店主。二度の断念を経た後、50代を迎えるにあたり「精神と肉体に限界を感じ、開業するなら今しかない」と思い立ち、三度目の挑戦で居抜きの喫茶店を改装し開業。「工事も一人の大工さんと自分だけでやったよ」と目を細めて当時の様子を振り返る。

　店内のテーブルや椅子、オーディオやスピーカーなどの機材も自ら選び、平岸の住宅街に念願の店が完成。膨大なレコードは全て店主のコレクションで、中には秘蔵のプレミアム品も。「お客さんに自分の好きなものを聞いてほしい」という思いのもと、店内のレコードはゲストが好きに選べるほか、私物のレコードやCDを持ち込んで掛けることもOK。

　今や遠くから奏者も足を運び、全国で活動する演奏家が来ることもあるとか。コーヒーやお酒を嗜みながら、聞こえてくる真空管のスピーカーや生演奏の音色に耳を傾けてほしい。